旅するコンコス*として全国100箇所のライブ・ツアー中の古川太一さん。全国各地を飛び回る日々の隙間を縫って、「妄想住宅」にご協力いただきました。

このイラストはどうやって描いてらっしゃるんですか？

ペンで描いています。色を付けるときは、パソコンに取り込んでから彩色したりするんですが、最近は色を付けずに線画で完成させることが多いです。

古川さんはこういったイラストをはじめ、グッズのデザインやジャケットのイラストなどを手がけられていますが、絵やデザインを勉強されていたんですか？

まったくの独学です。昔から絵が好きでずっと描いてはいて、その流れでリディム**のジャケットのイラストを描いたり、グッズのデザインをしてきて今に至っているという感じです。自分の音楽を見せるために必要なものは自分で作れたらなっていうスタンスがあって。人にお願いしてもなかなかイメージ通りのものってできなかったりするし、自分でできるなら自分でやろうかなという感じで。

「住みたい家」はパッと思い浮かびましたか？

どんな間取りとかいうよりもまず「平屋に住みたい」っていうのがあるんですよ。三角屋根の平屋で、天井が高くて、もうドーンとワンルーム、みたいな。北海道によくある三角屋根の家がかわいいしいいなと思っていて。それがたくさん並んでいたりする風景も好きで。

「平屋」にこだわるというのは何か具体的な理由があるのでしょうか？

なんとなくなんですけど、とにかく平屋はいいなっていうイメージがありますね。あとは、できるだけシンプルに必要最小限のものだけがある環境が良いという思いはあります。部屋がたくさん分かれているとか、2階へ上り降りしなければいけないとかいうよりは、ワンフロアで過ごしたいですね。

この家を建てるとしたらどこに建てたいですか？

「どこに」というのはあまり考えてなかったです…まあ、北海道じゃないですかね（笑）。北海道でこんな家をよく見ていたので。でも、山とか自然の中というよりは、わりと都会から近いほうがいいかもしれない。庭とかは少し欲しいけど、生活のしやすい場所がいいので。

古川さんはご出身が東北で、北海道の帯広に住まれていたこともあるんですよね？

出身は福島県の郡山なんです。中学1年まで郡山にいて、それから北海道の帯広に引っ越しました。帯広には高校を卒業するまで住んでいて、今も実家は帯広です。

『Replan』は東北・北海道エリアでそれぞれ発行している住宅雑誌なのですが、東北、北海道に対してはどんな思いがありますか？

東北はとにかく肌が合うというか、人が合うというか。ライブで何度も訪れていますが、「地元」という感じがしてとても好きですね。特にラーメンの味が自分にフィットするんです。東北を北上していくと、だんだんとラーメンの味が変わるんです。帯広は実家がある街だし、空がすごく抜けていて、外で遊ぶのが楽しかったなあっていうイメージですね。郡山にいる時からスキーをずっとやっていたので、雪も大好きですし。

東北や北海道に住みたいというようなお気持ちはありますか？

今の仕事というか生活を考えると、東京以外に住むということは考えにくいですね。でも、「家を建てる」としたら北海道はいいなと思います。地元（帯広）の友達も、いまどんどん家を建ててますから。それに東京だと「家を建てる」ということ自体が非現実的な気がするし（笑）。

*KONCOS（コンコス）　古川太一、佐藤寛によるデュオ。2012年10月に1stアルバム『ピアノフォルテ』をリリース。同年11月より「旅するコンコス～みんなのまちとぼくらのおんがく～」と題し、全国47都道府県48カ所に及ぶツアーを敢行。今年３月５日にアルバム『街十色』をリリースし、現在は日本全国100カ所をまわるツアーの最中。
**Riddim Saunter（リディム・サウンター）古川太一がDrumsとして在籍していたバンド。2011年に解散。