住宅雑誌Replan（リプラン）

スギやヒノキなど
天然木へのこだわり

札幌市豊平区・Sさん宅　設計・施工／（株）建築工房サトウ

手づくり感が心を癒やす
築50年の家でも
断熱改修で暖かく

　お父さんが設計した思い出のある家で、本物志向を貫き、天然の木にこだわってリフォームをしたSさん。例えば2階リビングはスギのフローリング、壁はホワイトシダーと、味わいのある素材感が、とても落ち着けるのだそうです。
　建築工房サトウの要の一つである、大工仕事の妙にも大満足。特注のキッチン、スギの一枚板の洗面台など、どこを見てもプロの技が感じられます。
　さらにきっちりとしたトータルコーディネートを絶妙に崩すことで意外性や遊び心が生まれ、凡庸にならず空間に面白さが出てくるもの。これまでのキャリアからそのさじ加減を知る佐藤佳弘社長が、今回もオーナーの心をくすぐるような提案をしています。
　築年数約50年、すでに図面はなく、しかもリフォームを数回繰り返しているため、施工途中に壁を壊すと別の壁が出てくるようなアクシデントもありましたが、現場で発泡樹脂ウレタンの高性能な断熱を施し、これからも安心して暮らせる暖かい家に生まれ変わったことは間違いありません。

Reform Point

細々した部屋の配置にせず、見渡しがきくワンルーム感覚の空間で、動線的にも無駄のないように。

壁材のヒノキの香りで、バスタイムがリラックスできる。壁面に一部ガラスを使うことで広がり感も。

曲線が美しいオンコのカウンターに、ガラス工房特製の手洗いボウル。ハンドメイド感が伝わってくる。