築100年を超える古材を生かしてリフォーム思い出を残しながら
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もともとは農家というSさん宅は、築100年を超える部分を残しながら、その時代時代で何度も改築を繰り返してきました。「だから広いけれど床は板敷きで、その下はすぐに土。もう寒くて寒くて」とご主人。まだまだ小さいお子さんと92歳になるおばあちゃんのためにも、「もっと暖かくて使いやすい家を」と根本から家を改造することを考えました。 家の歴史や思い出を残したいから、とリフォームを選択したため、旧宅の材料をできるだけ再利用することは絶対条件「それは無理というところが多い中で、木の香の家は快く引き受けてくれ、私たち以上に思い入れを持って新しい家と旧宅を融合してくれた。丁寧な仕事ぶりにも感心しました」。 旧宅の一部を残しただけで大部分は新たに増築という、ほとんど新築同様のSさん宅。12月の入居でしたが、石油セントラルヒーティングを施した家は「真冬でも暖かく、本当に快適!」と大満足です。 |
■リビングとそれに続く畳コーナーは南に面し、大きな開口部からたっぷりと陽射しが入る。 |
■軒を深くしたため、採光を考えてリビング吹き抜けの勾配天井には大きなトップライトを設置。 ■2階ホールはご主人の書斎&趣味コーナーに。 |
■玄関ホールにも旧宅の床板と板戸を使用。明かり取りの天窓も。 | |
リフォーム前 |
リフォーム後 |
主なリフォームポイント1. 古材の再利用……解体した旧宅の材料をできるだけ再利用しました。リビングの吹き抜け部分に渡した梁は、旧宅の小屋裏に隠れていたものを。畳コーナーの広い縁側には、板敷きだった黒光りする床板を。玄関ホールや部屋と部屋を仕切る戸も、旧宅で使っていた板戸を使用。もちろん、すべて洗浄して色も塗り直しましたが、築100年以上という歴史が新しい家にも重厚な風格をもたらしています。 2. 縁側……「昔ながらの縁側がほしい」と希望したご主人が、自ら内部の床の一部や外壁の板張り、ウッドデッキの施工を手がけるなど、家族も家づくりに参加しました。 3. 外観……大部分を占める増築部分と既存部分が一体感を持つ、調和した外観デザインです。 |
■岩手県東和町・S宅
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